[EP-01] カンボジア水上集落PBL

カンボジアの水上村で、水の恵みと危うさを学び考える

オンライン版「カンボジア水上集落PBL」は、メコン川の支流にある東南アジア最大の淡水湖「トンレサップ」を舞台に、自然科学や歴史文化、国際関係についてを実践的に学び、考え、そして行動する問題解決学習プログラムです。


学習対象:トンレサップ湖水上集落 – コンポンプルック村

メコンの恵みに満ちた大平原

カンボジアはインドシナ半島中部にある国。国土の中央にメコン川水系のトンレサップ湖を配し、周囲を山脈や高原に囲まれる平地にあります。

雨季の半ばから終わりにかけて降る、猛烈な雨によってメコン川が増水し、メコン川流域とトンレサップ湖周辺の平地は、大洪水に飲み込まれ水に沈みます。一見大災害であるこの自然現象が、カンボジアという国においては大いなる自然の恵みです。

湖畔の生活とクメールの繁栄

メコンとトンレサップ湖のもたらす地理的優位性

1)雨季にメコン川の水位が上昇し、トンレサップ川が逆流。メコン川上流域の養分を含んだ水が、カンボジアの平原に流れ着き、稲作に適した環境を作り上げる。

2)平原が浸水すると、陸上起源のプランクトンが湖水に取り込まれる。また、魚の隠れ場所の多い浸水林(雨季に水没する平原の林)で産卵が行われて魚が発生する、豊かな水辺環境を作り上げる。

これらの地理的優位性によって、クメール人は中世の農業時代に隆盛し、世界最大の石造寺院アンコールワットを建造し、インドシナ半島の広域を支配していました。

漁業と観光業が産業中核の人口5,000人の水上村

PBLの舞台となるのはカンボジア北西部、アンコール遺跡群からおよそ20㎞ほどの場所に位置する漁村コンポンプルック村。浸水域にあるため、乾季の間は土の上にある村だが、雨季になると水没し水上村へとなる。村民たちは高さ3~6mほどの高床住居に住み、湖の水位の増減に沿ってライフスタイルを変化させる。

コンポンプルック村には古くからトンレサップ湖で漁を行う漁民が定着し、現在では人口5,000人を要する村になっている。通年を通してトンレサップ湖での漁を行う傍ら、超高床住居群や水上生活が観光資源となっており、近年は旅行業従事者が増えて全体的な所得が増加しつつある。


抱える課題:
  • メコン川上流国のダム建設による水位低下
    近年、中国、ラオスなどメコン川の上流にある国々で発電用のダムが建設されたため、メコン川の自然な水流が滞り、トンレサップ湖を含むメコン川水系全体の生態系の破壊が進んでいる。
  • 浸水林伐採と乱獲による、水産資源の低下
    燃料確保の為に住民たちが浸水林を伐採してしまっているため、魚の繁殖領域が減少してしまっている。また、各家庭が収入増加を目的に、資源の再生速度を上回るペースで乱獲を行っており、年々水産資源の減少が生じている。
  • 過剰供給による水産物の価格の下落
    乱獲が原因で、市場に出回る水産物の価格が下落することで、各家庭がより売り上げを得るためには、漁獲高を上げなければならないという負のスパイラルが生じてしまっている。
  • 汚水放出による水質汚染や健康被害
    トンレサップ湖近隣都市にゴミや汚水処理施設がない地域が多く、家庭ごみ・生活排水をそのまま河川に流してしまっているため、トンレサップ湖の水質悪化を招いており、水上生活者の健康を害している。
  • 観光客減による収入減
    コロナ禍のため、農業・漁業以外で唯一行われていた観光業で収入を上げられなくなっている。以前以上に上がっている生活水準を戻すことは難しく、持続可能でない漁業が横行する原因になっている。
  • 低水準の教育によって生じる貧困
    水上村における教育は原則初等教育までで、中学校や高等学校も最近造られたが、親世代に内戦経験者が多く教育を受けたことがない為、子供が学校に通うことに理解が低い。それがネックとなっており就学率が低調で、地元産業の発展が起きないという悪循環を招いている。

学習の進め方:

オンラインPBLの進め方

オンラインPBLでは、VR映像やオンラインビデオ電話ツールを使用し、日本の学校にいながら下記のフローで世界各地を舞台に問題解決型学習を実施します。オンラインで現地の協力者(企業・学校・団体・コミュニティ)たちと共に学び、考え、行動し、世界を変える学習です。

[学びのフロー]
①オンラインでプロジェクト対象について事前学習講義
②オンラインでプロジェクト対象の調査学習-1
③調査学習-1を受けてTP(トライアルプラン)の設計と発表
④TPの実施、TPの結果調査と報告会
⑤オンラインでプロジェクト対象の調査学習-2
⑥調査学習-2を受けてAP(アクティブプラン)の設計と発表

[学びの期間とパッケージ]

2期+合宿

期間:前期~後期(5月~12月)
授業コマ数:全14回(1回あたり2時限分相当)+合宿3泊4日
学びのフロー:①~⑥を実施

1期+合宿

期間:前期~夏季休暇(5月~9月)
授業コマ数:全8回(1回あたり2時限分相当)+合宿3泊4日
学びのフロー:①~④を実施

1期

期間:前期(5月~7月)
授業コマ数:全8回(1回あたり2時限分相当)
学びのフロー:①~③を実施

1/2期

期間:2か月
授業コマ数:全4回(1回あたり2時限分相当)
学びのフロー:①~③を実施


注意事項

  • オンラインPBLは4G以上の速度の高速通信を用いて行われます。一定水準以上の通信速度がない場合、通信映像や音声が乱れる場合がありますので予めご了承くださいませ。
  • 上記のスケジュールや学びのフローはあくまでも一つの提案の形となります。教員や学生の皆様のご要望に合わせ、フレキシブルにプログラムを共同設計いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
  • スタッフや機材の都合上、オンラインPBLをご提供することができない場合がございます。お早めに(目安開始3か月前までに)お問い合わせくださいませ。

商品提供地域

日本全国でオンラインでの実施

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